令和4年度通常総会開催・3年ぶりに対面で

2022. 6. 3

3年ぶりの対面形式、参加人数は100名規模とし、終了後の懇親は設けないことで計画した令和4年度通常総会が千葉市内オークラ千葉ホテルにおいて、午後3時から開催された。

開催に際し、事務局から総会成立の条件である会員の過半数に達している旨報告(会員数:138名、出席会員33名、委任状提出86名で合計119名)。

当日の参加者は91名(来賓20、賛助会員32、生産者33、事務局6)

会長挨拶

司会進行は、林 浩之副会長、北見 則弘副会長から開会の言葉、青柳 耕一会長から「生産者を悩ます豚熱対策は、適格なるワクチン接種と衛生管理基準の遵守が豚熱発生を食い止める対策の両輪と考え、ワクチン接種に関し、度重なる要請も残念ながらなかなか前向きな対応が得られていません。関東ではワクチン接種農場での発生が続いており、そして身近に迫るアフリカ豚熱(ASF)にも大きな脅威を感じています。また、昨年以降、世界で起こる様々な影響が重なり、想像を超える飼料価格の高騰は、好転する要素も見えず、経営存続の危機感を強く持ち、生産者への支援を県、国に要請しているところであります。

私達生産者は、衛生環境改善により、より生産効率を高める対策をしっかり考え、この難問多き状況を、どう乗り越えていけるか知恵をしぼり、真剣に考えてまいりますので、本年も、地元国会議員・県議会議員・県及び関係団体からのご指導・ご支援を頂きながら、消費者が求める安心・安全・美味しい豚肉生産のため活動してまいります」と挨拶。

青柳ナイスポーク会長

ナイスポーク執行部役員                   ご来賓

来賓挨拶

ご来賓として(公社)千葉県畜産協会会長・森 英介衆議院議員、猪口邦子参議院議員、自由民主党県議会議員会畜産振興議員連盟 實川 隆会長、県農林水産部舘野 昭彦部長(県議会開会中のため家畜衛生対策室島田 純副技監兼室長挨拶、(一社)日本養豚協会(JPPA)櫻井 保常務理事、日本政策金融公庫井上周一郎千葉支店長の皆様からご祝辞を頂きました。

 

畜産協会会長・ 森 英介衆議院議員は祝辞で「3年ぶりにこのような大勢の方が集い、賑やかにそして盛大に開催できましたこと、心からお祝い申し上げます。最近の養豚情勢については、豚熱の発生からワクチン接種と飼養衛生管理基準の強化、飼料価格の高騰など大きな出来事があり、まさに激動の時代を迎えております。

特に昨年から、生産費の多くを占める飼料価格は異常なほど高騰しており、原料となるトウモロロコシや大豆などの作況や世界的な需給状況、海上運賃の値上がり、ウクライナ情勢などから今後も価格上

このような厳しい情勢のなかで、ナイスポーク協議会におかれましては、発足以来、養豚経営安定のための政策要請、県産豚肉の消費拡大、後継者育成など活動を積極的な活動を展開されております。情報発信、消費者との交流を通じ、養豚への理解醸成にご尽力されておりますこと、深く敬意を表するものであります。貴協議会並びに会員の皆様におかれましては、養豚業界におけるリーダーシップを大いに発揮され、様々な課題に一致団結し取り組まれ、千葉県の養豚はもとより、全国の養豚を牽引していくよう、ご期待を申上げます」と挨拶された。

猪口 邦子 参議院議員

自由民主党県議会議員会畜産振興議員連盟 實川  隆 会長

県畜産課家畜衛生対策室島田 純副技監兼室長

一般社団法人日本養豚協会 櫻井 保 専務理事

日本政策金融公庫千葉支店 井上 周一郎支店長

その他のご来賓として、県畜産総合研究センター 井出 基雄センター長、県中央家畜保健衛生所 青木 ふき乃所長、全農千葉県本部畜産部 都築 延吉部長、NPO法人いきいき畜産千葉サポートセンター新城 恒二副理事長、県流通販売課販売・輸出促進室砂盛 恵理子主幹兼室長

県畜産課企画経営室永瀧 正人副主査、同衛生対策室猪熊道仁主査、県北部家畜保健衛生所小川明宏所長、県東部家畜保健衛生所古谷 聡子次長、(公社)県畜産協会岡田 望専務理事、日本政策金融公庫千葉支店農林水産事業融資第一課種田 充裕課長、同根本祐介上席課長代理、同袴田里奈課長代理、NPO法人いきいき畜産ちばサポートセンター薫田耕平事務局長を紹介しました。

議案審議

会則により、青柳会長を議長に選出、議事録署名人に成田市:飯田裕一・旭市:伊藤 忠両名を指名し議案の審議に入った。事務局から下記議案の説明と審議により全議案が承認されました。

第1号議案:令和3年度事業報告並びに収支決算報告に関する件

第2号議案:令和4年度事業計画並びに収支予讃(案)に関する件

第3号議案:会費賦課・徴収時期及び方法に関する件

旭市養豚推進協議会からの要請

議案審議を閉じ、議長退席の後その他として旭市養豚推進協議会(会長:柴田行雄)会からナイスポーク青柳会長へ次の内容での要請書が提出された。

 

 

旭市養豚指針協議会柴田行雄会長から要望書が青柳会長へ提出された

(1)配合飼料価格高騰に係る要望書

   高騰する配合飼料価格に対する助成制度の設立

(2)野生イノシシサーベイランスに係る要望書

野生イノシシサーベイランス体制の拡充及び検査頭数の増加

要望書を受け、ナイスポーク青柳会長から、要望内容については既に機会あるごとに関係機関に対し要請して、引き続きより強く要請をしていく旨挨拶された。

また、その他として県畜産課及び日本政策金融公庫から次の内容で情報提供があった。 「 飼養衛生管理基準とクロスコンプライアンスについて 」

「農林漁業者向け特例措置・金融支援対策について」

記念講演

『 発生事例から学ぶCSF対策 』イデアス・スワインクリニック院長・獣医師 早川 結子 先生

講演の中の要点として8項目を示された。

(1)豚熱の発生を防ぐには、防疫が第一。

★防疫が完璧な場合は免疫が無くとも感染防御は可能。

★防疫が破られても免疫が完璧であれば発症防御可能

★群において完璧な免疫は不可能・・・防疫が破られると感染・発症する豚がいる(発生)

そのため実際は、防疫の果たす役割は大きい。

★ワクチン接種農場で豚熱が発生する要因

①近くにウイルスがいる ②ウイルスが侵入する経路がどこかにある③免疫の低い豚がいる

(2)飼養衛生管理基準は、農場を守るポイント(点)である。

そもそもウイルスはどこから来るのか

★ウイルス源:イノシシ・・・環境(土、落ち葉、環境水)

★ウイルスの拡散:河川、沢、池、湖、動物、車両、人

汚染されて車両、靴、野生動物の農場への侵入・・・「点」で侵入。

地形によっては山から雨水や土砂が農場内に流入・・・「面」で入る。

これらが発生リスクになっていると考えられる。

(3)点と点を結んで自農場を守る防壁を、それぞれ作らなければならない。

実際、どこからウイルスは、農場に入り、どうやって豚に達しているのか

★免疫の壁は完全に閉鎖できない。感染を防ぐ決め手は農場防疫。

★飼養衛生管理基準を順守していても、発生を見たケースが多い。

(4)それには自分でリスクを具体的にイメージできることが重要。

「地面=ウイルス」

 私が考えるウイルス侵入ルートー1 

汚染されたイノシシ生息域の環境から雨水・土砂を介して農場敷地の地面が汚染

豚舎内に人が(物を介して)土や泥水を運ぶ・・・免疫のない群に(発症)

★水はウイルスの移動手段。

★国内CSF発生例に地形的な特徴がある・・・水場(池・沼・河川)が近く山間部で高低差がある等

★発生農場の豚舎環境のふき取り検査で最もウイルスが多く採取されたのは地面、通路。

★国内CSFで、大雨の後の発生が複数あったとのこと。

★韓国ASFの侵入要因として崖を背負った農場で発生が多いとのこと。

★山でイノシシが排泄したウイルスが雨水を介して農場敷地に流れ込む恐れ(要確認)

≪ 私が考えるウイルス侵入ルートー2 

農場の地面から豚舎内、あるいは豚にウイルスを運ぶもの

① 人の履物

豚舎外と豚舎内は履物の履き替えが必須

★踏込消毒槽は不充分

★動噴で洗浄するとウイルスが飛び散るのでNG

★履き替え時に靴裏が交差しないこと

② 豚自信

★豚に地面を踏ませない・・・踏ませない工夫を(可動橋)

舗装してあっても地面とツラなる地面と同じで消毒しても不完全

③ 豚の乗り物

★タイヤの泥はねが移動ケージを汚染。トラックも土足で上がると荷台が汚染される。

 野生動物

★野生動物を農場敷地内、豚舎に入れない。

 一輪車

    ★内外往復する一輪車、手押し車はハイリスク・・・出入口に石灰を撒いても不充分

 車両の泥はね

★車両による泥はねで周囲の豚舎や道具を汚染・・・追い板・動噴ホースなど

≪ 私が考えるウイルス侵入ルートー3 

◎免疫の低い個体でウイルスが増幅

★ゼロにはできない。最もハイリスクなのは離乳豚と哺乳豚。

★肥育豚もリスクがある上に顕在化しにくいので注意が必要。

◎免疫の低い群に人が運ぶ

★離乳豚、哺乳豚は要注意・・・ステージごとの衣服・履物の交換、人と物の動線管理

◎ウイルスは豚舎内に入っている前提で消毒(通路・柵)をこまめにして、すり抜けるウイルス量を減らす。

(5)また自分で弱点を知ることが大事・・・「弱点=離乳舎」

(6)客観的な目線が必要。

(7)信頼できる管理獣医師は「作戦参謀」。

(8)自分の城を守るために戦術・戦略を組み立てよう。

新作着ぐるみ披露

2020年10月に完成した着ぐるみは、コロナ感染の影響からなかなか披露する機会がないことから、事務局から作成に至る概要を報告し、総会関連行事の一環として披露しました。

着ぐるみの名前:「ちーとん君」

制作開始:2019年7月 制作依頼会社:日本サンモルド(株)

デザイン:(専)千葉デザイナー学院生作成ポスターキャラから

完成時期:2020年10月(役員会で披露)

身長:165㎝で2.5頭身・体型4分割(頭・胴・手・靴)

ネーミング:制作中からイベント・HPにて公募(応募総数:80件)

イベントでの出場:経験なし  

製作費:788,700円(消費税込)

 

 

 

 

 

 

 

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