増殖目標・年間母豚当たり25.9頭離乳を目指す ~出荷体重6㎏増やし格付規格「上」の枝肉重量上限3㎏上げに道~
農林水産省はこのほど、2030年(令和12年度)を目標年度とする「新たな家畜改良増殖目標」を決定した。豚肉については1母豚当たり離乳頭数を現行目標(2025年度)より0.1頭引き上げて25.9頭に、出荷体重を同114㎏から6㎏引き上げて120㎏とする目標を設定した。出荷体重目標6㎏引き上げは枝肉概算で4㎏前後に相当し、これは生産者が求める豚枝肉上物規格現状の80㎏を83㎏に引き上げることが可能となり、規格改定の道を拓くものとなる。
純粋種豚の能力に関する目標値(全国平均)
|
品 種 |
繁 殖 能 力 |
産 肉 能 力 |
||||||
1 腹 当たり 育成頭数 |
1腹当たり子豚 総体重 |
一日平均像体重(g) |
ロース芯の面積 ? |
背脂肪層の厚さ Cm |
飼 料 要求率 |
||||
0~ 105㎏ |
30~ 105㎏ |
||||||||
目 標 |
B |
8.5 |
47 |
560 |
745 |
30 |
1.7 |
3.1 |
|
L |
11.2 |
64 |
690 |
910 |
35 |
1.6 |
3.0 |
||
W |
10.8 |
64 |
700 |
960 |
35 |
1.6 |
2.9 |
||
D |
8.1 |
45 |
760 |
1,070 |
35 |
2.0 |
2.9 |
||
現 在 |
B |
8.0 |
45 |
531 |
700 |
28 |
1.7 |
3.2 |
|
L |
10.2 |
59 |
637 |
831 |
35 |
2.0 |
3.1 |
||
W |
9.8 |
58 |
646 |
864 |
35 |
1.6 |
3.0 |
||
D |
7.6 |
43 |
702 |
981 |
34 |
2.2 |
3.0 |
注1. 繁殖能力に係る数値は、分娩後3週齢時の母豚1頭当たりのもの。
注2. 繁殖能力及び産肉能力に係る数値(飼料要求率を除く)は、(一社)日本養豚協会が行う遺伝的能力評価事業で雌雄の個体のデーターを収集したもの
注3. 1日平均像体重の数値は、実際の改良の現場で、生時を体重0㎏として算出した105㎏までの間の値と、30~105㎏までの間の値の両方が使用されているため、今回から併記。なお、30~105㎏までの間の値は、0~105㎏までの間の値から推定したものである。
注4. 飼料要求率の数値は、体重30~105㎏までの間の1日平均増体重と飼料要求率の関係をもとに推定した値である。(バークシャーは実測値)
注5. ロース芯の面積及び背脂肪層の厚さは、体重105㎏到達時における体長1/2部位のものである。
肥育素豚生産用母豚の能力に関する数値(全国平均)
|
1腹当たり 生産頭数(頭) |
育 成 率 % |
年間分娩回数 回 |
1腹当たり年間 離乳頭数(頭) |
目 標 (令和12年度) |
12.0 |
94 |
2.3 |
25.9 |
現 在 |
11.2 |
89 |
2.3 |
22.9 |
注1:育成率及び1腹当たり年間離乳頭数は、分娩後3週齢時のものである。
注2:肥育素豚生産用母豚の能力は、交雑種のものとする。
肥育豚の能力に関する数値(全国平均)
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出荷日齢 |
出荷体重 |
飼料要求率 |
目 標 (令和12年度) |
日 180 |
㎏ 120 |
2.8 |
現 在 |
188 |
114 |
2.9 |
注1:肥育豚の能力は、交雑種のものとする。
注2:出荷日齢、出荷体重算出に用いたデーターと飼料要求率の算出に用いたデーターは対象農場等が異なる。また、飼料要求率は生時から出荷までの肥育豚のものとする。