県知事・自民党県議会畜産議連会長に対して 豚熱に関する緊急要請実施
関東養豚協議会で協議し決定した豚熱に関する緊急要請書を、千葉県熊谷知事及び自民党県議会議員会畜産振興議員連盟實川会長に提出いたしました。対応は昨年12月の関東協議会に参加した青柳会長、菅谷会長代理、塩澤・岩岡両顧問と事務局の5名で対応いたしました。
豚熱に関する緊急要請書 千葉県知事 熊谷 俊人 様
自由民主党県議会議員会畜産振興議員連盟会長 實川 隆 様
日頃より、本県養豚振興に対し、特段のご指導、ご支援、厚く御礼申し上げます。
我々養豚生産者は、県民の安全で安心、かつ安定した食生活を支えるため、良質な豚肉
生産に日々努力を重ねております。
さて、養豚生産者にとって懸案事項である疾病対策、中でも豚熱(CSF)発生から3年
が経過し、いまだ終息の目途が立っていません。
ワクチン推奨地域における接種は開始されたものの、的確な接種の方法、時期などの問
題もあり、接種済農場での豚熱発生が続き、生産者の不安は募るばかりです。
仮に発生を見れば全頭殺処分との処置に、生産者は日々不安を抱える状況となっています。
今、何より求められていることは、ワクチンブレークの豚をなくすため、接種頻度を高め
るなど接種体制を見直し、豚熱を発生させないことにあります。
ついては、関東養豚協議会で決議した下記事項を緊急に検討されますよう要請します。
記
1. ワクチン接種・方法の対応
1)地域によっては、抗体価が不安定な状況にあることから、薬機法に基づく
用法、用量の改正によりワクチン2回接種などの複数回接種の実施を国へ要
望すること
2)豚熱ワクチンの空白期間をなくすため家畜防疫員、知事認定獣医師による
毎週ワクチン接種できるような体制を構築すること
3)ワクチン接種適期を把握するため、免疫付与状況検査体制の強化と実施した
検査結果を開示すること
2. 野生イノシシ対策
1)野生イノシシの徹底的な駆除を官民あげて推進すること
2)経口ワクチンの、より効果的な継続散布を実施すること
3)国産経口ワクチンの早期開発を国へ要望すること
3. 殺処分に伴う処置対応
1) 埋却地の確保を基本としているが、緊急時に備え、移動式レンダリング装置の
設置と活用に向けた対応を図ること
令和 4年 2月 8日
ナイスポークチバ推進協議会
会長 青柳 耕一 ?
関東養豚協議会会員
茨城県養豚協会 会長 倉持 信之
栃木県養豚協会 会長 星 正美
群馬県養豚協会 会長 齊田 和則
埼玉県養豚協会 会長 上原 章男
山梨県養豚協会 会長 柿嶋 正幸
長野県養豚協会 会長 中村 秀司
(一社)神奈川県養豚協会 会長 山口 昌興
ナイスポークチバ推進協議会 会長 青柳 耕一
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知事への要請書を井出畜産課長へ手渡す
昨年関東地方知事会から、今回関東養豚協議会が決議した要請内容と同様の内容で国へ要望が出されている。残念ながら、その要請に対し、国の何らかのアクション情報は聞こえてこない。
ちなみに、昨年10月に要請内容として提出の要望内容は次の通りです。
関東地方知事会
関東地方知事会は、1都9県の知事により構成され、年2回の定例知事会議において、主に国の施策及び予算に関する提案・要望を協議し、国への働きかけを行っています。
≪ 東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・栃木・群馬・山梨・長野・静岡 ≫
定例第二回(秋)
(10月20日) |
特定家畜伝染病対策について |
豚熱の感染拡大を食い止め、養豚農家が将来にわたり安心して経営できる環境を整えていくためには、豚熱の感染リスクを低減するための国の支援が喫緊の課題であり、子豚期における予防的ワクチンの適切な接種時期・回数について早急に解明することや、継続して飼養衛生管理基準を遵守するため、施設の改修等を行う際の国の財政的支援を拡充することなど、関東地方知事会として国に要望することを提案された。
4.特定家畜伝染病対策について
近年、全国的に高病原性鳥インフルエンザや豚熱等の特定家畜伝染病が連続して
発生している。関東地方知事会の構成都県では、高病原性鳥インフルエンザが茨城県
栃木県、千葉県で、豚熱が栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県、山梨県、長野県で発
生しており、令和2年以降に限定しても、現在までに鶏約560万羽、豚約6万8千頭
を殺処分する等、地域の畜産業に多大な影響を及ぼしている。
また、令和3年4月に栃木県で発生した豚熱においては、約4万頭の刹処分に延べ
約17,000人を動員し、その期間が1カ月に及ぶなど、特定家畜伝染病の防疫措置に
は多くの人員や経費を要し、発生県の負担も重くなっている。
ついては、特定家畜伝染病の発生を予防し、防疫措置を行なう都県等の負担を軽減
するため、次の事項について特段の措置を講じられたい。
1.豚熱について子豚の感染予防を図るため、全国的な免疫付与状況調査及び感染
実験等の科学的知見を踏まえ、予防的ワクチンの適切な接種時期・回数について
早急に解明すること。
また、解明するまでの間、試験的に子豚期の2回接種を都県の主体的判断により
選択できるよう、防疫指針の柔軟な運用を可能とすること。
2.豚熱ワクチンのこまめな接種には多大な経費と人員を要することから、国の財政
的支援措置の引き上げを行なうとともに、一定の条件下で養豚農家による接種を
可能とする制度改正を検討すること。
3.高病原性鳥インフルエンザ、豚熱等の発生農場における疫学調査の決果等を踏
え、発生要因の解明を進めるとともに、農場へのウイルス侵入防止技術の開発など、
防疫体制を強化する手法の確立に努めること。
また、継続して飼養衛生管理基準を遵守する必要があることから、施設の改修等
が行えるよう国の財政的支援を拡充すること。
4.大規模農場での特定家畜伝染病の発生は、防疫措置に莫大な資材、費用並び
に人員が必要であるため、発生の規模に応じて国の財政的支援措置を引き上げる
など、支援策の充実を図ること。
5.損害を受けた農場に対して、経営再建へ向けた支援策の拡充を図ること。
また、特定家畜伝染病の発生により影響を受けたと畜場等関連事業者の経営支 援等を講ずること。.
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實川県議会自民党畜産議連会長
要請書を手渡す青柳ナイスポーク会長