羽田空港動物検疫広報キャンペーン 春節歓迎でもアフリカ豚熱警戒
今回、羽田空港第3ターミナルにおいて農林水産省動物検疫所及び植物検疫所による合同キャンペーンに(一社)日本養豚協会(JPPA)が参加したことから、ナイスポークチバ推進協議会もこれに応援・協力参加いたしました。
中国の旧正月(春節)に合わせ毎年実施しているキャンペーンは、海外から持ち込みが禁止されている畜産物(肉製品)の持ち込み禁止の注意喚起であり、昨年の同じ時期に比べると渡航者及び訪日者が多く、2019年のコロナ前よりも多く推移しており、中国をはじめASFリスク国が羽田空港より離発着していることから、アジア地域を中心に注意喚起の活動です。
キャンペーン開始に際し農水省動物検疫所石川清康所長から「昨年12月に韓国釜山でASF感染イノシシが発見され、距離の近い北九州をはじめリスクが高まったことから、ALL動検で強化を行なっていきたい」と挨拶。到着ロビーでは、持ち込み禁止畜産物について、出発ロビーでは日本に戻る際の持ち込み禁止畜産物の注意喚起についてチラシ入りのテッシュを配付しながら声掛けをいたしました。
キャンペーン会場には、石川所長、羽田支所川田支所長、他多くの職員と探知犬(キズナ号:ビーグル犬)と動物検疫所の公式キャラクターである「クン君」及び植物検疫所公式キャラクター「ぴーきゅん」、東京都職員が参加しました。JPPAから、衛生・疾病対策部会菅谷知男部会長、岡部康之副会長、JPPA岡部雄太会員、ナイスポークから堀江光洋アドバイザー、事務局とJPPAから鍬柄卓夫事務局長、海老原達之養豚振興係長の7名が参加しました。
各ロビーでの注意喚起修了後、現場を見学し水際対策の内容の説明を受け、検疫現場である消毒マット設置状況、荷物受取所での探知犬や職員による実際の行動と、カウンターでの携帯品の検査では、廃棄やパスポート情報の記録、また探知された方が逃げないよう荷物にセキュリティタグを付けセンサー管理する新たな取り組みなどの説明を受けました。
現場視察の後、別室において意見交換が行われ、動物検疫所から検疫の取組や実績の報告がありました。現在の羽田空港国際線は、24時間稼働で多い日で1日146便あり、その内の77便がASFリスク国となっている等の情報提供がありました。
生産者からは、空港以外の船舶、郵便物の検疫強化を引き続きお願いすると共に現場の対応に対し感謝を述べました。また、防疫意識を高めるために若い生産者に対し動物検疫所の活動を知らしめることも重要ではとの意見がだされました。
≪日本農業新聞からのニュース≫
(一社)日本養豚協会(JPPA)と農林水産省動物検疫所は2月7日、春節で訪日客数が増えることを踏まえ、アフリカ豚熱の侵入防止にむけたキャンペーンを羽田空港で展開した.。アフリカ豚熱ウイルスが付着している可能性もある肉製品について「日本への持込み禁止」と記したテッシュなどを訪日客らに配った。ASFは豚やイノシシに感染し、有効な治療方法やワクチンがない。アジアでも発生が拡大し、東アジアで未発生なのは日本と台湾だけ。韓国の釜山広域市では今年に入り、日本行きのフェリー港で野生イノシシでの発生が確認されている。石川清康動物検疫所長は、侵入リスクが高まっていると指摘。「まずは水際対策で侵入を許さないことが重要だ」と述べた。観光で中国から来日した20代女性は、「自分にもウイルスを持ち込んでしまう可能性があるとは知らなかった。一人一人が気を付けるべきだ」と話した。農水省は博多港や、関西空港などで同様のキャンペーンを行っている。